1965年12月13日に制定された校訓の意味は「真善美を常に求め,自主自立の精神と創造建設の気魄に満ち,友愛と信義を重んずる心身ともに豊かでたくましい人間の形成を図る.」というように生徒手帳に書かれています.また,友愛−Friendship・清新−Freshness・気魄−Fighting spiritというように英訳も付けられています.校章は岩渕慶次郎先生が作成しました.岩渕先生は,交渉作成の経緯などについて生徒会誌で次のように解説されております.

  『昭和23年に統合発足の諸準備のために各校から先生方が何回も打ち合わせを開き,教室の配置や校務分掌の分担などいろいろの問題を大分前から協議したわけですが,その1つとして新生水沢高校の象徴である校章をどうするかということで校章制定のための委員会が設けられました.私もその委員の一人であったわけですが,一般から公募することにして募集したのでしたが,どうも皆の満足するものがなかったので,委員の先生方が考案して持ち寄り決めることにしたと記憶しています.私も3日ばかり考えて図案を作製し皆で持ち寄り検討したのですが,私の考案したものが先生方の気に召し,思いもかけず決まったというわけです.(中略)水沢に生活することになって強く私の気持ちを打ったのは焼石連峰の白雪の景色でした.そこで図案は雪の結晶と水沢の水をもじって作製したものですが,実は3本の矢を組み合わせたように図案化したのは,戦後の新しい時代が若き世代に要求しているものとして民主主義の根底をなす「自主的精神」の要求の基本である「科学的精神」,そして雪のように汚れのない「清潔な精神」という3つの精神をもり込み,表現したつもりです.』

  現校章は,このような経緯と想いを込められて新制水沢高等学校の象徴として制定されるに至りました.(S)